子育てには、悩みはつきものだ。
もちろん私にも。
当時、母は悩んでいた。
その愛息子の強烈な偏食に。
肉だめ、魚だめ、卵もだめ、野菜は気分次第。
毎日豆腐だけを食べて生きるのですか、と言いたくもなる。
当時の母にとって、あまりに気掛かりだったのか、
“フリーザ一味に加入し、スカウターを「相手の栄養状態がわかる」ように、ザーボンさんと共に改造する”
という夢を、3夜連続で見たほどだ。
彼の成長のおかげもあるが、今ではいくつか「心の平穏を得る方法」を手に入れたので、
もしあなたが、子どもの偏食に悩みがあるということなら、そのうちひとつ提案したい。
悩ましさの根源とは
この件についてよく考えてみると、悩ましさの根源は大きく2つ。
- 子どもの成長への影響が心配
- 自分がストレスを感じることへの不満
これに対して、できる手立てとしてはそれぞれ、
- 栄養価が高いもので、確実に食べてくれるものをひとつでも増やす
- 「自分はできることを充分やっている」という自信
残念ながら、栄養状態を測れるスカウターの開発には失敗しているので、あなたに提供することはできないが、
「栄養価が高く、体にいいものを子どもに食べさせてあげている自分」になる方法については、お伝えできる。
賢人の知恵に耳を傾けよ
ヒントは、師匠が授けてくれた。
身の回りの全てにコダワリを持っている師匠は、
日常的に口にするものへ投資する合理性を説き、いくつかの例を挙げてくださったのだが、
そのうちのひとつは「卵」だった。
通常スーパーで売られている卵の、その生産流通の裏にある大人の事情を知り、
目に見えていない部分まできちんと心を配って選ぶべきだ、ということを知る。

当時の息子は卵を好まなかったが、まず食べられるようにするなら卵が相応しい、と母は思った。
理由はいくつかあるが、同じ動物性たんぱく源である肉、魚は、本当にいいものを入手するのにコストが掛かりすぎること、また日持ちがしづらいことがあった。
卵は、その欠点をしっかりカバーした、現実的な選択肢だった。
そして、飼育方法や飼料にこだわる農家さんからいくつか購入してみて、驚いた。

食べるんやん
偏食魔の息子が、たくさん卵を食べたのだ。
長年の添加物摂取などですっかり毒されてしまっていた母の舌では分からなくとも、
ピュアな息子のそれには、その違いが分かったのだろうか。
あなたの子どもが偏食があるとしたら、
ひとつそういう目線で、原因追求してもいいかもしれない。
それ以来、我が家ではこちらの卵のお世話になっている。


大江ノ郷自然牧場産「天美卵」。
息子が大好きな納豆オムレツや米粉パンケーキを、安心して焼いてあげられるのは、こちらのコッコさんのお陰だ。


手間ひま掛けられた卵と、量産品の卵。
どう違うかを考えると、私の脳裏にはこの絵が浮かぶ。




同じ「移動」でも、これだけ違いがある。
下車した両者の、その後のパフォーマンスが同じなわけはない。
スクスク大事に育てられたコッコさんと、過密気味に育てられた鶏さん。
両者一様に「卵」をうむが、それは見た目が同じなだけで、全く別物だ。


余談だが、かの師匠が本日、全く偶然に同じ卵を好まれていることが発覚した。
長年学ばせて頂いているお陰で、私の目も多少肥えてきたということか(自画自賛)