
トルコになんでか惹かれる…その理由を追求するため、 毎日トルコ映画を観ています、摩衣子です。
なんかほっこりしたくて、家族ものを。一気観です!成長したなぁ(自画自賛)
今回は Netflixで『プラタナスの樹の下で』、日本酒をお供に(本当はラクが飲めるといいんだけどなぁ)。どんな人でも、登場人物の誰かに共感できる映画。



私のスタンスは基本的に、どの作品も好意的な気持ちで観ます
こんな人にオススメ
- すべての母に捧ぐ
- すべての子に捧ぐ
- 私の人生、どう歳を重ねようか?と混迷している人
映画の冒頭に、その名の通り「全ての母に捧ぐ…」とメッセージが。


そして、そこに関わるすべての子も、ぜひ見てみましょう。
あらすじ
原題は「Cinar Agaci」。直訳は「プラタナス」。
4人の子供達に煙たがれ、気にかけてくれるのは幼い孫だけという年老いた母。だが体調の悪化をきっかけに、家族はようやく母への愛に気づいてゆく。
Netflix
プラタナス。名前自体はあまり馴染みがない気もしますが、街路樹として世界中の街を彩ってくれる、スズカケノキ科スズカケノキ属に属する落葉樹の総称です。メープルに似た葉の形と、秋になる可愛い実が特徴。
時の流れに合わせて静かに散る落葉樹の葉と、年老いた母の人生を掛けたのかなぁ…とも(完全に主観)


予告編はこちら
ネタバレのないレビュー
目新しいことはない、でもそれは当然。


ヒューマンドラマ。家族もの。
普遍的なテーマであり、誰しも多かれ少なかれ関わりのある(あった)人間関係。そこに変わり種の爆竹でも投下しない限り、そのストーリーは基本的に「あるある~」ではある。
ただ、「あるある~」ではあっても、見るタイミングや自分の状況や立場によって感じ方が違う。どんな物語が自分にしっくりくるかも、人それぞれ。だから、世界には数多のヒューマンドラマが存在するのでしょう。
この映画はその中でも「母」の人生にフォーカスして描かれていて、少なくとも私には合っていたようです。
煙たがられる、母
全ての母に捧げられた本作は、そんな全世界の母への労いとも、戒めとも取れる。
とにかく明け透けに言ってしまえば、人との繋がりのイザコザは、めんどくさい。そして特に親族絡みは基本的に逃げられないだけに、よりめんどくさい。


義務化された(ように思える)ピクニック
煙たがられる母とその子供達4人、そしてその配偶者や子供達。
プラタナスの樹の下で催される、親族総出のピクニック。これが定期的に出席が義務化されていると想像しただけで、もうめんどくさい。
その「めんどくささ」の中で繰り広げられるストーリーは、冒頭に「 どんな人でも、登場人物の誰かに共感できる」と言った通り、親族まわりで起こりそうな物事を一通り網羅している。
なにせ4人兄弟+そのパートナーだけで計8人。そりゃ何か起こります。
「親」って、どういう存在
いつも元気だった親の身に、いざ何かあったら?
森の中で不意にツキノワグマに遭遇したのと同じくらい、高確率で条件反射的に身体が反応してしまうでしょう。
私も経験上、(たとえそれが、致死率0%の外科手術であっても)それは相当なショックを受けたものです。


通常、人は、ツキノワグマに自分が遭遇するわけないと思っています(実際に遭遇しない率は高いですが)。
しかし、親の身にいざ何かが起こる確率は、ほぼ100%。でも、普段そのことは意識しないですよね(…しないですよね?)。
そういう「いざ」を時々思い出すキッカケのひとつに映画があるとしたら、その存在はありがたいものだなと思います。
本作を観て早々、両親に生存確認の連絡を入れました(不精な子どもで申し訳ありません)
キャスト
メインキャストが子役だったりおばあちゃんだったりで、あまり情報がありませんでしたが…ひとまず、唯一慕ってくれる孫・ボルシ(デニズ・デハ・ロスタル)がめちゃ可愛いです。
主演級の末娘・ソナイ
シングルマザーでバリキャリ、高級(っぽい)マンションを一人で購入する、気の強い末娘(なんか、どこかで聞いたことあるスキルセットだな…)。物語の中の、もうひとりの「母」です。
ヌイギュル・イェシルチャイ/Nurgul Yesilcay。トルコで最も成功した女優の一人、とWikipediaが仰っております。そう言われる人生って、すごいですよね。
ソナイと愛息子ボルシ、その元夫


まとめ
人は必ず老います。どんな風に歳を重ねていきたいのかな~私、ということを、いま一度考えさせてくれる映画でした。おばあ、おちゃめで綺麗で素敵。
私のバイブル本「7つの習慣」でも、終わりを思い描くことから始めることを説いていますから、いま一度思い返してみようと思います。



素敵な年上の同性をたくさん知ってると良いですよね