音楽は英語と同等といえるほど、世界の共通言語だ。たった一曲との出会いから、人生が変わることもある。
今はスマホさえあれば、いつでもどこでもwith the musicな時代。
しかし、”NoMusic,NoLife”と書かれたTシャツを常日頃愛用している私からすれば、
上質なスピーカーを通さず聴く音楽は、登場人物全員が風邪をこじらせ、ガサガサの囁き声で出迎えられるディズニーパレードを見に行くようなものだ。
臨場感が生み出すもの
もちろん、スマホのアプリを起動し、そのまま音楽を楽しむことの手軽さや魅力は、私もよく知っている。
ただ、カメラの性能はかなりのものと名高いiPhoneの最新機種をもってしても、ことスピーカーの音質はというと、同じく極上という評価は、まだ聞こえてこない。
私もあるアーティストに心を動かされ、人生を変えられた一人だ。勿論、彼らの音楽を聴く際は、必ずスピーカーを通す。
その威力は、かのガサガサ声だったミッキーを、いつもの甲高い声に戻すことなど容易い。
更に言えばそれは、書物の中の架空の恋物語を見聞きすることと、好きな彼の名字に自分の名前をあてはめて恍惚とした自身の少女時代、もしくは憧れの先輩を見かけるたびに胸が高鳴った青春時代を思い出すことくらい、臨場感が全く異なる。
小さいは、正義だ。
しかもそれを、カッパドキアの気球の上でも、アマゾン川のハンモック船の上でも、アジアの田舎を抱っこ紐で彷徨っている時でも再現できたら、どうだろう。

我が家は元々月の半分は旅に出る生活をしており、携行品が小さくて済むことは、まさに正義だ。
そこで、このスピーカーなのだ。

旅人のベストチョイスは、BOSE社製「SoundLink Micro Bluetooth® speaker」。
迫力の音質、小型軽量、完全防水、ある程度の落下にも耐える。サイズは約100mm角、厚みは35mm。充電式でバッテリー持ちもよく、もうこれ以外に望むことは何もない、といえる逸品。

密かにかばんに忍ばせてもいいが、丈夫なストラップを使ってバッグの外側へ付けて歩いてもいい。
街中で迫力の音量を体感していては変人扱いされるかもしれないが、気にしてはいけない。
これで、名を当てはめたくなるくらい恋い焦がれた彼も、憧れの先輩もいなかった私でも、
それを想像することだけはできる。